「具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ」を読んでみました。ネット上で話題になっていることも見て積読していました。
さくさくと数時間で読める本なので、息抜きにぴったりの本でした。ページ数も少なめ、文字が大きく、行間も広め、ということでとっつきやすい本なのだと思います。個人的にはKindleなどで、文字を小さく、行間狭めで読みたかったです。
さて、イノベーションやデザインといったアイデアからはじまることに、興味を持っています。この本で下記の記載について、そうだなと感じました。
上流の仕事は個人(さらにいえば、最上流は一人)の作業から始まって、次第に参加者が増えていきます。
(中略)
上流では個性が重要視され、「いかにとがらせるか?」が重要なため、多数決による意思決定はなじみません。意思決定は、多数の人間が関われば関わるほど「無難」になっていくからです。P66-67、第10章 価値観
現在お世話になっている企業では、若干集団意思決定に重きを置いていると感じるので、改めてブレークスルーを起こしていきたいと思います。
この本は、若手や中堅のかたが読むと意味があると感じます。よく「視座を上げろ」や「経営者目線で考えろ」といったことがいわれますが、その立場にない人には理解しがたい発言だと感じます。この本を読むと、経営層が言っていることは「こういうことかもしれない」と感じ取れる場面が増えると考えます。
結局は、何らかのチームとして結果を出していくことが仕事なので、立場や境遇を超えて、具体と抽象を両方から考えるというバランス感覚が求められているのだと感じます。