積読本を読みました。この本は、大企業向けの内容になっていますが、中小企業の経営者こそ読んでおいて損はない内容だと感じました。
孤独な経営者に対し、全社戦略で何を考えるべきなのかが端的に示してある本でした。
下記は素晴らしい指摘だと感じました。ありきたりな一般論ではなく、具体的な定義が必要だという指摘は、私自身も肝に銘じておくことだと思いました。
コアコンピタンスを定義するに当たって注意しなくてはならないのが、「当社のコアコンピタンスはモノづくりが強いことである」といった大まかな解釈をしてしまいがちなことです。これではコアコンピタンスとしてまったく通用しないのです。
P141 第3章 シナジー・マネジメント
個人的にはチェンジ・マネジメントに思い入れがあるので、「図表4-3 ビジョンの構成要素(一般形)」の整理もわかりやすく、参考になる図表だと感じました。
ビジョン等なくても事業がうまくいっている例は沢山あるとのお話も多く聞きますが、私自身はビジョンを掲げているほうが中長期的に成功しやすいのではないかと考えています。
ボスコン出身の著者が、BCGのビジョンを解説している部分も参考になりました。第三者としてクライアントに向き合うコンサルタントとしては、常に頭に置いておいてよいフレームワークだと感じました。
BCGのビジョンには「INSIGHT,IMPACT,TRUST」という三つのキーワードがありました(図表4-14)。
P200 第4章 全社ビジョン
戦略を明確に示しやすい事業戦略、機能別戦略に対し、全社戦略は示しにくいので同書の存在は経営者にとってよい指針になるのだと思います。