e-KAISYA研究会に参加しました

今回もWeb会議形式で開催されました。ビジネスキャリアという面では大きく異なるメンバーですが、共通言語を持っているのでスムーズな討議が進む点が良いところだと考えています。

さて、今回はとある企業を題材に討議が行われました。

今回のテーマ企業を想像しながら韓非子のことを思い出しました。性悪説で有名な方だと思います。

事例企業は、性悪説に則った厳しいルールベースで運営されているようでした。先代から企業を引き継いでおり、創業者が持つカリスマ性が発揮できない中で選択した運営方式だと感じました。一方で、次世代を担う方々は性善説に立った運営に変化させていくのだろうと想像しました。

企業や経営者が置かれた立場によって、運営方式が変わっていくのだと感じました。外部環境の変化に対応した、企業変革は必須だと考えます。一方で、内部環境はなかなか変化させることが難しいと感じます。それは、風土的なものが思考を支配して、変化への抵抗となるためだと考えます。

ある場面では、理念やビジョンを掲げて、経営者がゴールに向かう姿勢や熱意をメンバーに繰り返し伝えることで、変革を成功させるパターンもあると思います。
また別の場面では、短期のゴールを設定し、信賞必罰で変革を成功させるパターンもあると思います。ただし、短期で留めないと会社は中長期でバラバラになっていくのだと考えます。

コッターさんの「変革の八段階」も大きな環境変化で、短期的に大きく変革しなければならないパターンでは有効だと思います。一方で、企業変革は絶えず、繰り返し行うものなので、後に公表した「八つの変革加速メカニズム(2013,Diamond Harvard Business Review)」の方が有用だと感じます。同論文では、『第一に八段階は、一時的な変化を起こしたり、それに対応したりする際に、一つずつ順番に、厳密にしかも限定的に用いられる場合が多いが、八つのメカニズムは常時併用される。』と書かれています。

企業再生のような場面では、「変革の八段階」が有効なのだと感じます。それ以外の場面では、「八つの変革加速メカニズム」が有効なのだと感じます。特にこれらのフレームワークに縛られる必要はないと思いますが、知っておいて損はない知識だと思います。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。