ものづくりイノベーション研究会に参加しました

今回は『事業承継を睨んだ中小製造業における後継者教育』がテーマでした。通常は講演型の発表が多い研究会ですが、今回はケーススタディ型で開催されました。

中小企業の製造業においても事業承継の話はホットな話題だと感じます。現経営者としては息子・娘などに引き継ぎたいと考えていても、子供世代は別のことを考えており継ぐつもりがないというのはよくある話だと感じます。また、親族外で工場長などの信頼できる幹部に継がせたいと考えており、幹部側も継ぐつもりはあっても、金銭的な問題で継がせられないというのもよくある話だと感じます。

一方で、時間をかけて準備している企業では、比較的スムーズに引き継ぎができているように感じます。これらの企業では、次世代幹部候補(息子・娘・工場長などの幹部)の志や心構えを醸成することや、必要な教育を行うこと、金銭的な準備を行うこと、などを行っています。短期間に準備できないというのが共通している点だと感じます。

身内や信頼できる幹部に引き継げない場合は、M&Aというのが選択肢としてでてくるのだと思いますが、相性を含めて現経営者と買収側の関係性がうまくいかないと成功していないように感じます。

いずれにしても次世代経営者に会社を引き継いだとしても、その経営者だけが踊っても会社はうまく回らないと感じます。次世代経営者を周りの人が経営者と認めて、受け入れるという部分が大切だと感じます。特にスーパースターだった創業経営者から引き継ぐパターンでは、経営チームとして経営層を構成しないとうまくいかないと感じます。個人企業から公の企業に企業規模が拡大していくなかで、経営チームを整えていくことがよいように感じます。

ケースを聞きながら、色々と考えることができ楽しかったです。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。