最近、人事制度全体の再設計に関わっています。最低限の知識は有しているつもりですが、新たな取り組みになるので改めて関連書籍から学んでいます。コンサルタントとしての癖だと思いますが、新たな分野に取り組む際はまず入門書を含めて、5~10冊読み漁るという習慣が根付いています。
この本は、左のページに文章、右のページに図表の見開きで一つの内容がわかる仕組みで構成されています。私は、右のページを見ながら、気になったことがあれば左のページを読むという方法で読み進めました。バランスよく、一通りの知識が得られる本だと感じました。著者の方も中小企業診断士の資格を有しているということで、知識ベースが揃っているため読みやすく感じました。
また、診断士試験の学習では1次試験の「企業経営理論」と2次試験の「組織・人事」で、この本と同様のことを学びます。
試験勉強としては、味気ない内容だと感じていました。
一方で、実務で知識を使う場面では、知識の点と点をつなぎ合わせていく作業が多く、難しさと楽しさを感じます。
どのような規模、歴史の有無、業種・業界の違いなどがあっても、すべての組織は結局のところ「ヒト」の問題に行き着くのだと感じます。この本のなかで、「短期と長期の間」と「人と事の間」に立つのが人事であるということが記載されている箇所が何度か現れます。共感する内容でした。