統計思考入門―プロの分析スキルで「ひらめき」をつかむ

積読しておいたものを読みました。
統計入門ではなく、統計思考入門という点にひかれました。

ほとんどの部分は、文章を介してわかりやすく説明されており、共感できる点が多かったです。
一方で、統計系の本では簡単に説明しているつもりの数式を使った説明の部分は、理解しがたい部分が多かったです。

数式を使わず簡単に説明しようとして、逆にわかりにくくなっているようです。
統計思考の過程を端折って、いきなり数式に値を入れたものが表現されているので、わかりにくさが逆に際立ったようです。

さて、非営利の話として出てきていた下記の話は、革新が求められている現代においては営利分野でも活用できるものだと感じました。
特にイノベーターが関わる領域は市場形成されていないので、参考になる部分だと感じました。

仮想的市場評価法(CVM)は、公共事業や自然環境など、市場で価格形成が行われない非市場財の経済的価値を評価する手法です。

診断士試験の情報分野の最後の2問が統計分野の問題で、いつも苦手にしていましたが、統計思考を身に着けることと、統計解析ができることは全く別物だと改めて感じました。
この本から学んだことは、説明する本人が簡単に説明したいことと、説明を受ける人が簡単に理解できることは、大きく違うということです。
様々な場面でプレゼンテーションを行うことが多いですが、その際に気をつけたい点だと思いました。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。