積読本を読みました。様々な士業の方に対する応援本だと思います。士業と一口に言っても、弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、弁理士、中小企業診断士などがありますが、この本ではそれぞれの士業に当てはまるように工夫して書いてありました。
代替されにくい仕事の要素がまとめられていました。
これらをまとめると、「Think」「Humanity」「Body」の要素を伴う仕事は自動化されにくく、人間の仕事として残ると考えられます。
P41 第1章 AI時代に士業が求められる仕事
診断士資格を有している私向けのことも記載がありました。ヒューマンタッチな要素が診断士は多いので、AIへの代替可能性は低い旨が記載されていました。
同書では代替可能性は低いと記載がありましたが、私はそう甘くないと考えています。
前職でビッグデータやAIにも触れていたので、過去を活かせる分野では代替可能性が高くなると考えます。例えば、補助金申請の書類作成などはほとんどの部分は代替できると考えます。申請する企業の個別要素の部分だけは、現時点の技術では代替可能性が低いですが、こちらもパターン化が進むと代替可能だと思います。
コンサルタントとしての仕事を選ぶ際の指針を持っておきたいものです。
大前研一さんの「企業参謀」を読み、コンサルタントの仕事に憧れた私は、下記の文章が目に留まりました。
技術の進歩によって単純作業が自動化されていく今後の時代においては、士業はお客様との関わり方を「作業者」から「参謀」へと変化させていくことが必要になるでしょう。
P65 第3章 AI時代の事業戦略
士業とともに働く従業員の育成について、下記のように触れられていました。これはコンサルタント自身が常に考えていることだと感じます。つまり、自分でできないことをクライアントや従業員に押し付けてはダメだということだと私は受け取りました。
①「現状の業務を効率化するにはどうすればよいか」
②「既存のお客様に追加で提案できることはないか」
③「新たなサービスを作るとしたら、どのようなものが考えられるか」
④「現場を盛り上げてみんなのモチベーションを高めていくにはどうすればよいか」
⑤「変化の激しい時代を生き残っていくためには、事務所としてどういう取り組みが必要か」
P196 第7章 これからの士業の組織戦略
様々な士業、特に法やルールで守られてきた分野ほど技術進展の脅威があるのだと感じます。お盆休みにのんびり考えるのによい本でした。