目黒中小企業診断士会 下期研修会に参加しました

実際は参加というよりも視聴しましたが正しいのですが、オンラインで受講しました。テーマは、「親子間事業承継の成功の秘訣教えます!承継を伴う経営革新支援のポイント」でした。主催は目黒中小企業診断士会です。

ここのところ事業承継のセミナーを聞く機会が多くなっています。いよいよ事業承継待ったなしの状況といえるのかもしれません。残りの時間が限られているということだと理解しています。

私の理解では、企業規模が大きいほどさまざまな支援者がおり、M&Aが行いやすくなっていると思います。一方で、中小・零細規模になると支援者が受け取るフィーが少なくなるため支援者が限られていると思います。

事業者数でいうと圧倒的に中小・零細規模の会社が多いので、結果としてなかなか事業承継は進みにくいということだと考えます。以前は、親族間承継が主流で、次に従業員への承継、そして最後にM&Aという順番だったと思います。現状では、M&Aが主流になってきているように感じます。

親族干渉計

親族間承継を行いたくとも次ぐ側の子息や親族がいないことや、いたとしても別のキャリアを継続するためにつがないということが増えているように思います。また、バブル崩壊、リーマンショック、コロナ禍などで現業を継がせたくないという現経営者の想いも影響しているように感じます。いずれにしても大きな背景としては少子化が影響しているのだと考えます。

従業員への承継を考えたくとも、資金的な問題から譲渡できないというパターンが多いように思います。このパターンの場合は、比較的早い時期から給与を高めるなどして、買収資金を貯めさせるなどの工夫が欠かせないと考えます。簿価と時価のギャップは承継を難しくしている要因になっていると思います。また、取引先や金融機関との関係性維持のための工夫も欠かせません。
このパターンの最も高いハードルは、従業員側が雇われるという立場から、経営者という立場に変われるかという部分だと考えます。現実的には現経営者が会長として残り、代表権を引き継ぎつつ資金余力を高めさせるといった工夫が必要だと考えます。

最後のM&Aに関しては、以前は業界関係者への譲渡が多かったように思いますが、近年はスモールM&Aとしてオンライン上でマッチングして譲渡するパターンが増えていると感じます。デューデリジェンスなど難しい面があると感じますが、買収側にシナジーや保有する無形資産を活用できるなどがあると掘り出し物に巡り合うこともあるのだと思います。

診断士としては譲渡側を支援することが多いように感じますが、市場が縮小していく時代においては企業の成長と発展を支援していくために買収側に関わることが増えていくように思います。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。