ダン・S・ケネディが教える小さな会社のためのマーケティング入門

とある経営者が信奉している人が書いた本ということで、以前から気になっていました。
必ずしもその経営者の考えに賛同できることばかりではありませんが、どういった思想の元に発想しているのかを知りたくなり読んでみました。

内容はダイレクト・レスポンス・マーケティングに関する本で、現代風に言えばリードジェネレーションとナーチャリングを効率的に行うことを勧めている本だと思います。

広告に関するアドバイスとして下記はその通りだと感じました。

大企業は顧客を獲得したり売り上げを伸ばしたりするのとは無関係なやり方で広告やマーケティングを行っているが、それには理由が色々あるのだ!あなたの行動方針はこうした大企業ほど複雑ではない。そのため、模倣するなら同じような行動方針を持っている成功したビジネスを参考にしたほうがいい。それがダイレクト・マーケティング事業者だ。

下記は最近のマーケティングでは常識になっているカスタマージャーニーに注視しなさいというアドバイスだと感じました。

あまりに多くの実業家が、自分自身のことや、自分の商品のこと、サービスのこと、それらすべてについて言いたいことばかり考えていて、「誰」が一番自分の提供する商品やサービスを必要しているか、熱心に求めているか、受け入れてくれるか、すぐに無理なく連絡がつくか、楽しんで商売ができる相手かといったことは考えていないからだ。

専門家に対するアドバイスとしての下記は、私も普段から気にかけていることなので納得感がありました。

  1. 何をあなたは成し遂げたいのか?(目標)
  2. なぜそれらを成し遂げたいのか?(目的)
  3. 何があなた自身やあなたのサービスをユニークで他社とは異なる、魅力的で好ましいものにしているのか?(戦略)
  4. あなたは誰の役に立ちたいのか?その人々はどこに住んでいるのか?年齢は?収入は?彼らはどんな考えを持っているのか?関心のあるものは?人口統計や心理学的属性は?(標的市場)
  5. 自分がどんな人物で何をやっているかをどのように伝えれば、ほかの人々に自分のサービスを望み選んでもらうことができるのか?(マーケティング)

サービス保証に対する下記の考え方は面白いと思いました。
しっかりとしたビジネスを行っていれば保証が発生することは少ないし、保証があることで客が安心して買ってくれるということをアドバイスしているのだと感じました。

ダンはこれを〝ガッツのあるマーケティング〝と呼んでおり、私は2つの点で彼が正しいことに気づいている。1つ目は、ほとんどのビジネスオーナーは自分が売るものを大胆に保証するだけのガッツはないということ、2つ目は、それを行うととても儲かるということだ。

個人的な好き嫌いは別として、接する経営者の考えの元を知ろうとする努力は必要だと思います。やはり、共通言語でコミュニケーションすることが最低限のマナーなのだと改めて感じました。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。