複数の書籍を並行して読んでいるので、予定よりも読み終わるのが遅くなりましたが、楽しく読むことのできる本でした。
マーケターがサブスクリプション時代にどのように振舞えばよいかを示した本だと感じます。特に下記が印象的でした。
サブスクリプション・エコノミーでは、売り上げばかりに目を向け、顧客を無視しているマーケターは務めを半分しか果たしていない。
下記は使い古された表現だと思いますが、本質的なことだと感じます。日本では、トヨタ生産方式をトヨタは広く公開し、他社も真似できるようにしていますが、トヨタで働いている人の考え方や、トヨタと取引先、トヨタと顧客の関係を真似することができない、ということと同じだと感じました。
他の企業があなたの提供する商品やサービスをコピーすることは可能かもしれない。しかし、あなたと顧客との関係をコピーすることは不可能てある。
下記は役割の変化を示していると感じます。リード・ジェネレーションや、リード・ナーチャリングに注力しているだけでよかった時代から、LTVの観点から顧客の維持・深化のためのマーケティングにも注力しなければならない時代に入ったということだと感じます。
サブスクリプション型ビジネスのマーケターとして意味のある仕事をするには、収益の推移を注視し、契約後のマーケティングに力を入れなければならない。
下記はその通りだと感じます。とある書籍ではカスタマージャーニーは過去を示すには最適だが、未来を指し示すのは苦手と主張しているものもあります。私の感覚とは異なる主張ですが、私としてはあるべき姿に近づけるために使うツールだと考えているので、下記のように一体となると考えます。
サブスクリプションモデルにおけるカスタマージャーニーでは、マーケティングとカスタマーサクセスは一体となるのだ。
下記はマーケティングの手順そのものなので、その通りだと感じました。
1.自社の商品、サービスによく合う顧客を見つける。
2.それらの顧客がどのような結果を望んでいるかを理解する。
3.それを実現するための計画を立てる。
嘘が簡単に見抜かれる時代なので、真っ当で王道を行くスタイルが求められるということだと感じます。
話は、次のことを前提に進めていく。マーケターの契約後の最大の課題は信頼の維持と価値の育成である。顧客の信頼を裏切る行為、価値を損なう行為は何であれ、会社にとってダメージとなる。
3月決算の会社に勤めている訳でもないのに、何かと慌ただしい今日この頃なので、読書を楽しみながら気分転換したいと思います。