マーケティング研究会に参加しました

今回のテーマは、旅館の支援に関する事例紹介でした。実際の事例をもとにした紹介内容でしたので、大変リアリティがありました。

旅館を支援することになったきっかけから始まり、支援の段階ごとにどのようなことを行ってきたかが紹介されました。

旅行業や観光業に関係する仕事に携わっていたことがあり、大変興味深く、色々なことを思い出しながら視聴しました。

特に旧来型の金太郎飴スタイルから、差異化が求められる環境変化にうまく適応したかが、現在のポジションを決定づけたのだと感じます。レッドオーシャン化した旧来型の旅館サービスと、ブルーオーシャンに移動した環境適応型の旅館サービスの違いともいえる気がします。

もともとは湯治などの心身ともに健康を取り戻すための非日常体験が最大のサービス価値だったのだと理解しています。経済発展とともに慰労を兼ねた団体旅行にとって代わり、観光業としては入れ食い状態で環境変化が起こらない/起こってもゆっくりだと勘違いしてしまったところから、レッドオーシャン化が始まったのだと考えます。

もちろん目先の宿泊客を満足させることに集中しすぎ、環境変化に気づくのが遅れたというのもあると思います。一方で、海外旅行が一般化し国内旅行の相対的な魅力度が低下していたことや、団体旅行から個人旅行へ消費者ニーズが変化していったこともあったと思います。直近でいえば、インバウンドやMICEで需要が増えており、変化対応が遅れたということもあったと思います。

今回は旅行業や観光業を題材としたテーマでしたが、どの業界であっても環境変化への適応が企業発展の条件なのだと感じます。好調な時ほど、環境変化を感じ取り、その適応を進めるということが経営者に求められていることだと考えます。

支援者としては、第三者の視点から客観的に環境の変化について共有するところから、関係性を構築することができればベストだと考えます。ただし、一般的には事業が厳しくなってから、目先の課題解決から関与することになることが多いと感じます。

次回も楽しみに参加したいと思います。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。