ネットで見てみると2016年の「顧客の成功が自社の長期的な成功になる」が、古い文章として見つかりました。セールスフォースの記事だったので、まさにカスタマーサクセスのことだと思いました。
米国でカスタマーサクセスという言葉の認知が広がり始めたのは2012年頃になります。日本でも、2018年に翻訳本『カスタマーサクセス-サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則』を皮切りに、日本語での書籍も出版され、カスタマーサクセスの考えかたやカスタマーサクセスを実践して成果を上げた企業での取り組み内容を簡単に知ることができるようになってきました。
P3 はじめに
この本では下記の定義が出ていました。個人的にはCSMがしっくり来てません。しっくりこない理由は、マネジメントとつくことで役職者という印象を抱くからだと思いました。
①カスタマーサクセス(CS):概念
P11 第1章 なぜカスタマーサクセスが必要と言われているのか?
②カスタマーサクセス活動(CS活動):カスタマーサクセスを実行すること
③カスタマーサクセス組織(CS組織):カスタマーサクセスを実行する組織
④カスタマーサクセスマネージャ(CSM):カスタマーサクセスの実行者
⑤カスタマーサクセス職(CS職):職種
下記はその通りだと思いました。ジャーニーマップとプレイブック、ヘルススコアが必要なツールとして紹介されていました。学生の時にアメフトをしていたので、プレイブックという表現がカスタマーサクセス関係の書籍にでてくると懐かしく感じます。
カスタマーサクセスの実践には、次のことが重要になります。
P37 第2章 カスタマーサクセスを実践するための重要な考えかた
①カスタマーサクセス活動を標準化する
②顧客の成功と自社の成功のバランスを取る
③顧客が自分で成果を出せるように手離れを意識する
下記はよくある場面だと感じました。日本では、やたらと「顧客第一」だとかをうたい、ビジネスということを忘れている場面に出会います。ビジネスとして続くからこそ、カスタマーにもサービスが提供できるということを、今一度考えることが必要なのだと感じます。
また、顧客の成功に加え、自社の成功を定義することも必要になります。顧客の成功だけを考えてリソースを投入しすぎて自社が儲からない状態になってしまうと本末転倒です。企業であれば儲け続けなければならないため、カスタマーサクセス活動を通じてどの程度の収益につなげられるのか明確に定義しましょう。
P63 第3章 カスタマーサクセスを実践するために必要なこと
さくさくと読める本で、髪の毛を切っている間に読み終えました。カスタマーサクセスの入門書として使うとよいと思いました。