特集「人材育成」

「DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー」2017年4月号は「人材育成」という特集でした。
今回私が面白く感じたのは、「会社改造」三枝 匡さん等の記事でした。

三枝さんの戦略プロフェッショナルを読んでから、久しぶりに文章を読む気がしました。

平時の危機感醸成と企業変革の意義
(中略)
危機感の醸成ができていない会社は、さまざまな問題の解決を先延ばしにします。そうした企業は次第に追い詰められ、10年単位で病魔が進行し、最後には抜本的改革を狙わざるを得なくなります。

三枝さんが指摘するように平時に改革を推進することが重要だと思います。
しなしながら、平時に改革が進められないから概ね変革は危機的な状況下で行われるのだと思いました。

他にも面白いと思ったのは「マッキンゼー流リーダー人材の育て方」伊賀 泰代さんの記事です。
採用基準」と「生産性」が両方とも流行っている方の記事なので興味を持って読みました。

リーダー人材を育てる三つの前提
(中略)
日本の大企業では、専門性、責任感、管理能力、協調性などを重視することが多いが、リーダー人材の育成においては、まず何よりリーダーシップ、そして、決断を含めた仕事のスピード(生産性の高さ)、前例に囚われない創造性などが強く求められる。また問題解決能力に関しても、リーダー人材には分析力(原因を突き止める能力)より構想力(解決案を提示する能力)のほうがより重要だ。

高度成長期、バブル期と好景気の環境下で、豊富な人材に仕事を丸投げすることで成果を出してきた層が無駄に多いため、リーダー人材が育っていないのだと改めて気づきました。
少なくとも低成長期、成熟期の環境下で、タレントも不足してきているため、(1)リーダー人材を育てるのか、(2)リーダー人材を他社から奪ってくるのか、を選択せざるを得なくなっているのだと思います。
記事の最後にあった「公の市場に出てこないリーダー人材」は面白いと思いました。

先月、今月と面白い特集でした。
そういえば、連載の「SHIFT:イノベーションの作法」濱口 秀司さんの記事も毎回楽しみです。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。