コンサルタントは付加価値で勝負する

緊急に対処が必要なできごとがあり、時間ができたので本を手に取りました。

対談形式で書かれた本でした。良くあるのは第一章だけ対談で、後は普通の読み物という形式です。しかしこの本は、始めから最後まで対談でした。

この本でいうプロフェッショナルの定義は下記で示されていました。

結局、プロフェッショナルというのはすごく定義がシンプルで、結果に対して責任をとること、言い訳をしないこと。そう私はシンプルに思っています。しかし、怖いから、なんだかんだと言い訳をする。これだけやったからいいじゃないかというのは、プロフェッショナルじゃないと私は思っています。

P52 第3章 コンサルタントの資質とは何か

クライアントに響く提案は、コンサル側に原体験が必要と主張していました。私も学卒からコンサルの道は、あまり良い結果を生まないのではないかと考えています。
クライアントである経営者もしくは経営層に対して、納得感のある提案とするには「専門性」が必要なのだと感じます。

その人が出しているHOWはまったく合理性だけで説明できる。しかし、WHATは合理的に、これ、唯一が正しいということを証明することはできない。となってくると、そこにはその人の思いというか、原体験というものが出てくる。WHATの部分でその人の価値観が見えないと、魅力がないんですよ。その人に共感が覚えられない。要するに、ああ頭のなかだけで考えているだけだな、というのと、原体験から上がってきたものだなということの違いが、このWHATの部分で明確に出てくると思います。

P68 第3章 コンサルタントの資質とは何か

下記は時代を感じる内容ですが、言わんとせんことはわかる気がします。
魚の釣り方を教えるのがコンサルで、魚を釣るのはクライアントということを言いたいのだと思います。
近年のコンサル案件でいうと、提案して終わりという案件はほとんどなく、提案&実行までカバーする案件が多い気がします。しかしながら、クライアントが主導的に結果責任を負わないと、何も始まらない気がします。

そういう意味では、私は、成果責任は負っているけど、結果責任は負っていないという言い方のほうが正しいと思うのですが。

P139 第7章 プロフェッショナリズムの核心

自分で買った覚えはないのですが、この本が出版された1999年から余り変わっていないことも多いのだと教えていただいたので、面白い本だったということだと思います。娯楽として読むのがよいと思いました。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。