アジャイルサムライ-達人開発者への道

久しぶりに時間ができたので、読み返してみました。
最近はアジャイル型の開発プロジェクトを支援することも多く、改めてアジャイルに関するマインドセットを学び直すことができた気がします。

この本で特に好きなところは、「インセプションデッキ」を作成することを勧めているところです。新規開発のほうが作成しやすいと思いますが、既存プロジェクトの途中からであっても作成しておくとよいと感じます。

3.5 インセプションデッキの課題一覧
1.我われはなぜここにいるのか?
2.エレベーターピッチを作る
3.パッケージデザインを作る
4.やらないことリストを作る
5.「ご近所さん」を探せ
6.解決案を描く
7.夜も眠れなくなるような問題は何だろう?
8.期間を見極める
9.何をあきらめるのかをはっきりさせる
10.何がどれだけ必要なのか

P48 第3章 みんなをバスに乗せる

マーケターとして好きな部分は、以下の部分です。
これはデザイン志向にも通じる考え方だと考えています。

フィーチャそのものじゃなく、フィーチャの効能をアピールしよう!

P60 第4章 全体像を捉える

ユーザーストーリーに備わっている6つの要素は、アジャイルの世界ではよく出てきます。この本でもビル・ウェイクの考案として説明が行われていました。訳注の「INVESTなストーリーに投資しようということ。」の説明がよかったです。

独立している(Independent)
交渉の余地がある(Negotiable)
価値のある(Valuable)
見積もれる(Estimatable)
小さい(Small)
テストできる(Testable)

P111 第6章 ユーザーストーリーを集める

アジャイル型の開発でよいと思うことは、開発メンバー以外の関係者を巻き込もうとする部分です。特に日本の場合は、発注企業がベンダーに丸投げし、ベンダーはさらに下請けに丸投げする構図が多いので、発注企業の担当者を開発の場に取り込んでいくことは、よいと感じています。
良いものができないと困るのは、発注企業なのですから積極的に関与すべきだと感じます。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。