謙虚なコンサルティング-クライアントにとって「本当の支援」とは何か

某所へ向かう道すがら機上で積読本を読みました。
好みは分かれるでしょうが、中小企業支援者には受け入れやすい主張だと感じます。
ドライな海外でも変化の兆しがあるということだと捉えると良いと感じます。

序文に下記のことがまとめてあります。

コンサルタント(自分)の手助けによって、クライアント(相手)が、(1)問題の複雑さと厄介さを理解し、(2)その場しのぎの対応や反射的な行動をやめて、(3)本当の現実に対処することが、本当の支援なのである。

下記に本書のスコープを示してあります。よって、現状のスタイルに対して満足している方には得るものが少ない本だと感じます。

新たなタイプの問題、コンサルタントとクライアントが築くべき新たな関係、そして、たしかな支援を行うためにコンサルタントが学ぶべき新たな姿勢や行動について、である。

改めて指摘されたことを自分自身ができているかをチェックする項目になると感じます。

誠実で、自然に湧き起こる好奇心ほど、クライアントに対する関心と気遣いをたしかに伝えるものはない。そのため、この姿勢の特徴は三つのCによって表されると言える。力になりたいという積極的な気持ち(commitment)と、クライアントに対する思いやり(caring)、わけても大切なのが好奇心(curiosity)である。

ざっくりまとめてしまうと、顧客や見込み顧客をエスノグラフィー的によく観察して、インサイトを得た上でハンズオン型で支援することを勧めている本だと感じました。私には受け入れやすい内容でした。
気の重い時間を少しだけ忘れさせてもらいました。時間が経って、もう一度読むと違った感想を持つ気もします。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。