すごい需要予測 不確実な時代にモノを売り切る13の方法

マーケターにとって保有しておくスキルの一つが、需要予測だと考えています。どこかで紹介されていたのを見て、面白そうなので購入していました。

AIのプロジェクトも増えてきているように感じますが、私の身の回りではPoC止まりが多いと感じます。汎用的なAIというものに意味がないからなのか、教師データを多数用意して個別最適化しなければAIが機能しないからなのかわかりませんが、一筋縄ではいかないものだと感じています。
そんな中で、この本の図2-3は「各種予測モデルの強み比較」として整理されており、参考になると感じました。

日本ではあまり耳にしないデマンドプランナーの役割についての説明で、下記に言及している書籍はめずらしいと感じ、面白いと思いました。

私が担当する需要予測のビジネス講座にはすでに150社以上が参加していますが、各種予測モデル以上に予測精度の指標は知られていませんでした。代表的なMAPEだけでなく、Tracking SignalやMASEなどは知っておかないと需要予測のマネジメントはできません。

125ページ 3-2.検証!ベルギーモデルで予測力診断

不確実な現代では正確な予測にこだわり過ぎて、動けなくなるということも目にすることがあります。その結果、計画を立てることが意味をなさないとみなされることにつながっている気がします。下記はそんなことを踏まえた記述だと感じました。

実際、環境の不確実性が高い場合には、精緻なデータ分析に時間をかけ過ぎるのではなく、まずはアクションしてみることが有効だという研究結果が示されています。これはセンスメイキング理論と呼ばれますが、不確実な環境でも納得感のあるストーリーによって一致団結し、とにかく動き出すことが競争優位を生み出すというものです。

178ページ 4-3.「未来の消費」を創る需要予測

本業で需要予測に関連したプロジェクトに当たった時に、再度目を通してみたいと思いました。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。