今回も積読本を読みました。
好きなテーマなのでさくさくと読み進めることができました。
一般社団法人ジャパン・イノベーション・ネットワーク(JIN)というのは、はじめて聞いた気がしましたが、下記のことが主張になっていると思います。
私がコンサルティングで関わりたいのは中小企業ですが、企業規模を問わず持っておく必要のある観点だと感じました。
1.本業でこそイノベーションが求められる
P17
2.イノベーションは技術ではなく価値を生み出す
3.日本企業は改善だけでなく創造も得意だ
4.大企業でもイノベーションを興せる
5.組織的な取り組みがイノベーションを興す
下記が本書でのイノベーションの定義でした。
イノベーションとは、
P27
発明と洞察の掛け算による慣行軌道の変更を通じた
本業革新や新規事業による社会的・経済的価値の創造である
イノベーション人材に求められる3つの能力として、下記が示されていました。
デザイン志向では、ユーザー視点を重視するのが肝だと思います。この本でもプロダクトアウトではうまくいかないと主張しているのではないかと感じます。
ビジネスモデル構築力は、少し私の考えと異なっていると感じます。
既存事業の革新案件では、ビジネスモデル・キャンバスを活用することは依存ありません。一方で新規案件ではリーン・キャンバス等を活用する方が成果がでやすいと感じます。
また、「イノベーションとは、暗黙知から形式知を生み出していくプロセスなのだ(図表3-6)。」でSECIモデルが出てきたのが面白かったです。確かに、組織的にイノベーションを推進していくためには、暗黙知のままではなく、形式知としてチームに共有されている必要があると感じます。
1.デザイン思考力
P106
2.ビジネスモデル構築力
3.リーンスタートアップ推進力
オープンイノベーションの取り組み方法が示されていたのが面白いと感じました。確かに、様々な書籍やセミナーでは「オープンイノベーションを勧めています」が、どのように取り組めばよいかを解説しているシーンに出会うことはなかったように思います。
ステップ1 目的を設定する(何のために行うのか)
P190
ステップ2 社内の知識資産の棚卸しをする(社内で欠けているものは何か)
ステップ3 社外パートのナーの役割を整理する(どの知識資産を活用するか)
ステップ4 社内体制を整える
ステップ5 実行する
この本はまた改めて読みたいと考えています。時間を空けて読み直すことで、新たな気づきが得られそうな気がしているためです。