ダークサイド・スキル-本当に戦えるリーダーになる7つの裏技

積読本を読みました。
良い意味で思っていた内容と異なっていたので、楽しみました。

この本は、ビジネスパーソン向けのハックが詰まった本でした。
大きくは、ブライトサイドスキルとダークサイドスキルを対比しながら、ダークサイドスキルを磨くことを勧めている本です。
ブライトサイドスキル:一般的なビジネススキル
ダークサイドスキル:コミュニケーションスキルによって、人を動かすこと

下記の部分は興味深かったです。
将来投資を削ってしまうと、直近は良くなった気がするが、すぐにダメになるという、よくあるパターンに陥ることを説明しているのだと思います。

別の見方をすると、R&D投資も人材開発投資もある意味「変動費」であり、これらのコストを削減したとしても事業構造自体が何ら変わるわけではない。本質的に事業構造に手を入れて「稼ぐ力」を強くするためには、固定費に手を入れない限りその効果は見込めない。しかし、固定費に手を付けるとなると、どうしても拠点の統廃合や事業の見直し、関連する人員削減という面が強く意識されるので、できれば避けたい。だから、反対されにくい変動費から先に削り、何とかしのごうとするのだが、そうなると中長期的な競争力が落ちていくという負の連鎖に陥ってしまう。

CNDと書いてあるのですが、私には少しわかりにくい表現だと感じました。そのまま「調整・根回し・段取り」の方がわかりやすかったです。

ミドルがトップを使いこなすには、調整・根回し・段取りを駆使する。

下記は私も通っている大学院の講師が話していた内容と同じだと感じました。養成課程に通う人は卒業する時に、求められるレベルになっていればよい旨をお話になっていました。いずれにしても秀でた部分を認められなければなりませんね。

リーダーになるとき、完璧なスキルを身に付けている人はいない。足りないものがたくさんありつつ、それでも何か人より秀でた部分を認められて、人を率いる立場になる。

下記は腹決めしろと伝えているように感じました。

リーダーとして、将来に向けた「ビジョンをつくろう」というのが、第一の提案だ。毎年の予算があって、中期計画があって、という具体的な数値目標とは別に、もっと根本的なところで、どんなチームでありたいのか、自分はその中で何を成し遂げたいのかということを一度整理しておくと、チームを率いる上での軸ができる。軸がないと、いろいろな誘惑に負けそうになったり、インセンティブによって人に動かされる側に回ってしまう。

下記はその通りだと思います。特に部下は上司・先輩をよく観察しているというのは、私も実体験で感じます。そして、言行一致していないところを見ると、その瞬間から切り捨てるのが現代的な感覚だと思います。

第二の提案は「言行一致を目指そう」ということである。そのためには、部下との積極的なコミュニケーションが不可欠だ。私はこう考えているということを事あるごとに伝える。くどいくらい何度も繰り返して言わなければ浸透しないのだ。

下記はその通りだと思います。行動を重視する私のモットーのひとつです。

結論からいうと、意識は行動を変えないと変わりません。意識を変えてから行動が変わるのではなく、行動を変えることで意識を変えるのです。

下記は勉強になりました。確かに役員級が存在する価値とは、相手方の役員級に直接電話し頼みごとができる関係が築けているかどうかなのだと知りました。

つまり、実務担当が電話で相互に連絡できるレベルまでもっていかなければ、他社に学ぶことはできないということです。

主にミドルマネジメント層に向けて書いてある気がしました。さくさく読み終わりました。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。