「学習する組織」入門

続けて積読本を読んでみました。現実逃避ではないと言い訳しながら、本を読んでしまいます。

筆者のキャリアのきっかけが示されていました。何となく興味を持ち読みました。

そして見えてきたのが、エグゼクティブ・コーチング、役員合宿、部課長支援ワークショップおよび経営人材ワークショップという一連の流れである。すなわち、「経営トップから始める」という組織開発の全体感だった。

組織開発を始めるためのトップへの伝え方が示されていました。私も新事業開発等でトップの関与を引き出せるかがカギなのだと体験することがあったので、共感できました。

事務局の危機意識が経営陣に伝わり、「うちの組織は、このままで大丈夫なのか?」という問題意識が生まれる。さらに、組織課題について経営陣が「私たちの責任だ」と捉えるようになって初めて、全社を巻き込んだ組織開発のプロセスをスタートさせることができるのだ。

組織開発を仕掛けるタイミングが示されていました。私はここまで分解していなかったので、大変参考になりました。

まず前提として、私が考える組織開発とは、「平時の組織変革」である。「業績は好調」だが「組織は低調」という状況で、より効果を発揮する。業績不振で経営が傾いているような状況では、組織開発の出番はない。この場合は「有事の組織変革」、つまりチェンジ・マネジメントやリストラが求められるだろう。

以下が筆者が最も伝えたいことだと感じました。

「何を残し、捨て、創るか」。これこそ、組織開発を実践するうえで、何度も向き合うことになる本質的な問いである。

だとしたら、取り組まなければならないのは、個人の能力開発ではなく、組織の能力開発ではないでしょうか。一体感があって、一人ひとりが協力しあえて、集団で能力を発揮できるような組織になること。つまり、組織の連動・連鎖を生み出すことです。そのためのアプローチが、組織開発だと私は思っています。

本音を語り、本心に気づき、本気になる。これが内面の循環です。私が経営トップの方にエグゼクティブ・コーチングを行う際は、この「本音→本心→本気」という感情のプロセスをつねに意識しています。

「従業員の満足度とは、楽な会社かどうかではなく、責任感を伴う達成感を得られる組織かどうかである。」と終わりの方に書いてありましたが、その通りだと感じました。金銭的な報酬よりも、根源的に欲しい報酬だと感じます。私もプロとしてクライアントに向き合っていきたいと思います。

さて、現実逃避せずにまずは修士論文に向き合おうと思います。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。