アントレプレナーの教科書

冬休みということでサクッと読んでみました。色々と楽しめる本です。

顧客開発モデルとして、下記のことをこの本では事細かに説明しています。
顧客発見→顧客実証→顧客開拓→組織構築 」の項目なのですが、ひとつひとつ説明しているので、わかりやすいと思いました。ところどころ類似項目があるので、どこのページを読んでいたのか分からなくなることもあるほどでした。

スタートアップは顧客ゼロから開始するので、ひとつひとつ確認しながら先に進めようということが書かれています。この本がでるまではこういったことを指摘している本にはであったことがないので、斬新だと感じました。

「確信への4つのステップ」
顧客発見では自社のビジネスモデルの妥当性、特に製品が顧客の課題とニーズを解決するかどうかの検証に集中し(製品機能と顧客の適合を、製品と市場のフィットと呼ぶ)、顧客実証では反復可能な営業モデルを開発し、顧客開拓ではエンドユーザーの需要を創出してそれを高め、組織構築では学習と発見のための組織から、実行のための整備された機会へ転換する。

下記のOODAループは、数か月前からよく目にしていたので、この本でも取り上げられているのを見て、アメリカでは比較的昔から知られていた概念なのだと感じました。

「OODAループとの類似性」
顧客開発モデルの繰り返し/ピボットは起業家にとって新しい考え方のように聞こえるかもしれないが、驚くべきことに、それはジョン・ボイド氏によって提唱され、第2次湾岸戦争で米国陸軍に採用された「OODAループ」と呼ばれる米国の戦闘戦略と類似点が多い

下記のことも意識して考えないと、ごちゃごちゃに考えてしまいがちだと感じます。将来のことを考え、しっかり学んでおきたいと感じました。

「スタートアップの4つの市場タイプ」
スタートアップには次のような4つのタイプがあり、それぞれの成功要件が非常に異なることを理解していないことが原因かもしれない。
□既存市場に参入するスタートアップ
□まったく新しい市場を創造するスタートアップ
□低コスト参入者として既存市場を再セグメント化しようとするスタートアップ
□ニッチプレイヤーとして既存市場を再セグメント化しようとするスタートアップ

下記のことを理解できたら商売には困らないと感じました。だからこそ、この本が主張するようにひとつひとつ確認しながら進めなければならないと思います。

「顧客の苦悩を図るための指標」
□顧客は課題を抱えている
□顧客は自分が課題を抱えていると理解している
□顧客はソリューションを積極的に探しており、探す期限も設定されている
□課題が深刻であるため、顧客はソリューションを自社開発した
□顧客は課題解決のための予算をすでに経常、もしくはすぐに獲得可能である

この本は、今読んでいる本と合わせて、もう一度読みたいと思います。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。