お客様は「神様」ではなく「パートナー」

今回の表題は、私が常々考えていることです。
世の中ではまだまた、「お客=神・王、企業・お店・従業員=下僕・奴隷」と考えている方が多いように感じます。

また、三波春夫さんのいう「お客様は神様」とも、巷で言われている「お客様は神様」は異なっているということは、知っておいて損はないと思います。

三波春夫「お客様は神様ですについて」では、下記のように説明されています。

『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』
(中略)
三波にとっての「お客様」とは、聴衆・オーディエンスのことです。また、「お客様は神だから徹底的に大事にして媚びなさい。何をされようが我慢して尽くしなさい」などと発想、発言したことはまったくありません。

三波春夫「お客様は神様ですについて

三波さんのプロ意識を示した言葉なのだと感じます。プロとしての最高のパフォーマンスを発揮するために、お客を神と見立てて芸を見せていたのだと感じます。
あくまでも三波さんの内発的動機付けのために発された言葉ということがわかります。

私の考える「お客様はパートナー」というのは、お客様(クライアント)と私はパートナー関係でないと、よい成果が出ないという考えから出てきている言葉です。つまり、契約関係においても、接し方においても、プロセスや結果の出し方においても、対等な関係にあるということを意図しています。

クライアントとコンサルタントが契約を結ぶのは、共通のゴールを実現するためです。つまり、共同経営者のようにゴールに向かって協力し合うことが契約の条件だと認識しています。その関係性が築けていないと、共通のゴールに達することは難しいと考えています。

今のところ経験はないですが、お客様が仕事を丸投げし、協力もせず、結果だけを求めると、続かない関係になると考えています。生活のために我慢して、「神と下僕」「王と奴隷」の関係を受け入れようとしても、短期間の関係性で終わると思います。

今回のことを書いていて感じたのは、「お客様はパートナー」という考えにフィットするお客様とは、私も長くお付き合いしたいと考えると思います。コンサルタントとして長くお付き合いしていただくためにも、結果が出るように注力・努力するのは当然だと思います。
そのためには、はじめてのお仕事をいただくときからお客様の求める結果に注力することが必要だと考えます。そうすることで、お客様の中での信頼度が高まり、関係性が続くことでパートナーと考えてもよいと思ってくださるのだと考えます。
お客様から選ばれ、私も共に共通のゴールに向かって仕事をできるのでれば、本当に幸せなことだと考えています。

参加する予定であったセミナーのURLが見つからなかったので、普段考えていることを書いてみました。布団も干せたし、よい週末を過ごせそうです。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。