台風の影響で雨が続いていたので、積読本から読んでみました。
デジタルだけでなく、オフラインのコンテンツもしっかり整えましょうという本でした。どちらかと言うとHow Toについて書いてある本でした。
P25の図で示されている顧客と営業の本音はあるあるだと思いながら楽しめました。せっかく営業するにしても、過去の延長上のPush型は嫌われるということに気づかないといけません。営業を受ける側の時間を奪っているという感覚を持っているかがポイントだと思います。
下記は、名刺代わりのホームページではなく、目的を持ったWebサイトが必要との指摘でした。コロナ禍において、オンラインで情報提供できる仕掛けの一つなので、しっかり準備するとよいと感じます。
そのため、BtoB企業のコーポレートサイトはマーケティング活動において真っ先に注力・改善しなければならないのと同時に、これからはデジタルプラットフォームとして機能させなければなりません。
P051 CHAPTER2 BtoB セールスツール&コンテンツ
下記は展示会やセミナーの開催目的、開催後のフォローをあらかじめ準備しておかなければ意味がないという指摘でした。その通りだと思います。
展示会にお邪魔すると、大手企業でも競合に対するアピールの場になっていたり、企業ブースの中が縦割りで小さなブースのバラバラの集まりになっていたり、営業の方が手ぐすね引いて壁を作っており近寄りがたいブースなど、何を目的にしているのか疑問に感じることが多くあります。
そのための「展示」会にせず、「展示&商談」会、と考えることがポイントです。
P127 CHAPTER3 BtoBマーケティング実践
(中略)
当日、製品やサービスをしっかり案内すると共に「先方の課題」をヒアリングして後日訪問につなげれば、確実に新規商談は獲得可能です。
P142でフィールドセールスを使う場面を絞り込もうという内容が書かれていました。理由として、サブスクリプション型の課金商材がビジネスの中心になっており、数多くのプロスペクトに対してすべてフィールドセールスを活用するというのが不可能だからとのことでした。実際、その通りだと感じますが、アカウント営業主体の企業がまだまだ多いと思うので、企業戦略やマーケティング戦略として組織設計にも着手しないと、対応は難しいと感じます。
この本では、リードとプロスペクトに差をつけていないように感じましたが、マーケティング戦略として、どの範囲はマーケティングが担当で、どこからがインサイドセールスで、どうなればフィールドセールスに引き継ぎ、契約後からはカスタマーサクセスが担当するなどと、決定しておかないと機能しないと考えます。これは、特定の部門が主導する話ではなく、経営側の意思として有無を言わさず命じ実行させないと成功しないと考えます。
著者がコンテンツ制作の方なので、この本では様々な手法について示しています。しかし、自社で実施するのは難しいので、プロに頼みなさいという方向性で書かれています。
企業の状況にもよると思いますが、プロを活用するのであれば目的と期間、得たい効果を明確にして発注する必要があると思います。さらに、発注しっぱなしではなく、そのノウハウを獲得し自社のものにしていく努力が大切だと考えます。
なんでも内製化ということではなく、プロを使いこなすためのスキルを持つための準備ととらえるとよいと考えます。