燃え尽きない働き方

積読している本を読みふけるには最高の天気です。
急に寒くなったので部屋にこもる時間が長くなります。

エース人材を失わないということは以前から着目されていた観点ですが、この号のテーマはレイヤーを問わずタレントマネジメントを適切に行うことを勧めているように感じました。

アダム・グラントさん、レブ・リベルさんの「「いい人」の心を消耗させない方法」は興味深かったです。

コラボレーションの行きすぎは世界中の職場に広がっており、その最大の犠牲者は身を粉にして他者に尽くす人々なのである。他者を助ける意欲と能力を折々に見せる人々は、その「報い」として多数の支援要請を受け、ともすれば会議やメールへの対応に忙殺されてしまう。
(中略)
他方、我々の調査からは、あらゆる業界に共通の傾向として、組織に最も持続的な貢献をする人々、つまり、誰よりも率先して支援に乗り出して最善の意見を述べる人々は、自分の目標を達成するための時間を取っておくことがわかっている。
寛容と滅私の混同は、よくある過ちである。

アリとキリギリスの比較イメージを持ちながら読みました。
イノベーションが求められる昨今では、キリギリスの方がラディカル・イノベーションを起こすと私は思っています。
一方で、日常業務というのは変わり映えのしない環境下で着実に前進させることが求められます。アリのスタイルだと思います。
どちらも企業にとっては必要ですが、アリのスタイルで働く方を失うと収益を獲得する実業がエンジンを失うことになるので急速に衰退してしまうのだと感じます。
数年前のHarvard Business ReviewでBクラス人材に対するマネジメントが重要との指摘がありましたが、同様の指摘なのだと感じます。

他にも「MBAを持ったCEOは利己的になりやすいのか」や「ストレッチ目標で成功する企業失敗する企業」「ビジネスモデルを差別化する6つの要素」は面白かったです。

投稿者: admin

ITエンジニアでキャリアをはじめ、SEやプロマネとして働いた後にマーケターとして新規事業開発などで働いていました。現在は経営戦略室で勤務しつつ、経営コンサルタントとしても活動しています。 詳細な自己紹介はこちらへ。